皆さんこんにちは、beesicです。
今回はSteinbergから新発売された新しいオーディオインターフェイス、IXOシリーズから初心者向き用となる、IXO12をご紹介していきたいと思います。
動画もあります
開封
まずは開封をしていきたいと思います。
箱がURシリーズの時にはカラーの箱の印象だったのですが、時代に合わせて靴の箱と同じような質感の箱にIXO12がデザインされています。
箱も小さく、個人的に好きなデザインです。
箱を開封すると、CUBASE AIなどのシリアルコードや、Steinberg Plusから無料で音源やループ音を入手出来るコード、マニュアルなどが姿を現します。
それらを避けると、袋に包まれたケーブルとIXO12本体が見えてきます。
USBケーブルはType-C Type-Aケーブルとなっており、本体に接続するケーブルはよく見る長方形のUSB端子が採用されています。
本体はメタル調の質感に塗料が塗られているようなデザインとなっており、この寒い時期に触ってもそこまでひんやりするような事はないようになっています。
IXO12の紹介
IXO12とは、Steinbergの定番シリーズ、「UR」シリーズとは別に新たに展開を始めた「IXO」シリーズの一番シンプルなオーディオインターフェイスです。
今後、これからDTMを始めるという方の選択肢の1つとして考えられるオーディオインターフェイスだと思います。
入力は2、出力は2となっており、マイクやシンセ、ギターも接続出来るようになっており、それぞれミュートボタンも用意されています。
この他、コンデンサーマイクを接続した時に必要なファンタム電源(+48V)のボタンも用意されています。
この他に「MONITOR」ボタンも用意されており、これを点灯させるとダイレクトモニター、もう一度押すとループバックが点灯し、もう一度押すとどっちもオンにする事が出来ます。
ループバックとは、パソコンで流している音を録音したり、配信の際に音楽を流したり出来る機能です。簡単にボタンでループバック機能をオンに出来るので、時代に合わせてDTM以外にも、配信の用途にも応えようとしているのが伺えます。
ボリュームノブはヘッドホンと背面のスピーカーと共に共有になっています。
ヘッドホン端子はギターシールドなどと同じ大きさのものが採用されています。
背面には先ほどのヘッドホン端子と同じ大きさのものがLとRで用意されており、あとはPCに接続するType-C端子と、iPhone,iPadなどを接続する際に足りない電源を供給する用のType-C端子も用意されています。
接続する端子の下にイラストが書かれていて、どちらがPCに接続する端子なのかが分かりやすくなっています。
この他、PC用にCUBASE AIと楽譜制作ソフトのDORICO SE、iOS用にCUBASIS LEが用意されており、多くの人が試したいDAWソフトも付属するのも良い点だと思います。
UR12との比較
おそらく、Steinbergの定番の1つのオーディオインターフェイス、UR12と何が変わったのかが気になっている方もいるかなーと思い、比較してみました。
外見から比較していきたいと思いますが、UR12の方が頑丈な感じのデザインとなっており、いかにも機材という印象を受けます。
それに対しIXO12はUR12と比べてツマミやデザインにこだわっている印象を受けます。
ボディーの大きさもIXO12の方がコンパクトとなっており、重さも400g軽くなっています。
次は入出力関係を見ていきたいと思います。
まず大きく変わったのが、入力1です。
UR12ではXLRと呼ばれるケーブルしか接続出来なかったのが、IXO12はXLRの他にギターシールドのようなケーブルにも対応しており、鍵盤なども接続しやすくなりました。
この他、IXO12には2つの入力それぞれにミュートボタンが用意され、配信の際に即座に音を消したい!という場合などに便利なボタンです。
入力2はそれぞれハイインピーダンスとよばれる、ギターやベースを綺麗に録ることの出来る端子が用意され、それぞれの入力にゲインのツマミが用意されています。
少し上を見えるとIXO12にはファンタム電源をオンにするボタンが用意されていますが、これはUR12の方では背面にスライド式のスイッチにて対応しています。
この他、ボリュームのツマミがそれぞれ用意されており、ダイレクトモニターのボタンがそれぞれ用意されています。
UR12にもループバック機能はあるのですが、ONにする場合には、PC側から設定をする事で対応しています。
背面に移りたいと思います。
それぞれ背面に用意された「LINE OUT」の端子も大きく変更された部分です。
UR12では赤と白のRCA端子が採用されており、楽器店時代にこの RCA端子を毛嫌いされる方がある一定数いらっしゃいましたので、IXO12になってこの変更はより多くの方から信頼感を得られる1つになると考えています。
PCとの接続端子もUR12の時にはUSBのType-B端子と、iphone、ipadへの外部電源供給用にmicro-USB端子が用意されていましたが、IXO12では時代に沿ってどちらともType-C端子に変更されています。
近年、iPhoneにもついにType-Cが採用されて、iPhone/iPadと機材の接続もより簡単に出来るようになってきているので、この変更もとても大きい変更点だと思います。
ヘッドホンでの音質比較
さて、ここからは個人的に気になったそれぞれのヘッドホン端子の音質を比較していきたいと思います。
録音の関する比較はしておりませんので、あらかじめご了承下さい。
今回用意した楽曲は全てSpotifyから試聴しています。
個人的に洋楽が好きなので、多めとはなっていますが、Adoさんの唱なども大好きなので、今回聴いてみています。
結論から先に言うと、確実に音質が良くなっていました。
まず、UR12の音の特徴なのですが、いわゆるドンシャリな印象を受けました。
低音域と高音域はやや強調されているように聞こえて、その分中音域の音が心許なく感じました。
特にボーカルの声の美味しい部分が聴こえづらく感じ、音の広がり感も感じる事が難しく感じました。
リバーヴやディレイなどの残響音も確認するのが難しく、このUR12を使っていくとしたら、しっかりとこの音に慣れていかないといけなそうです。
これに対してIXO12はどこか強調されたような音域はなく、むしろ少し高音域が少し心許なく感じます。
音の広がりや残響音などもしっかりと聴こえるようになっています。
いつも使っている20万円以上のオーディオインターフェイスと比べてみても、流石に違いますが、UR12より違和感なく聴く事ができました。
お値段や入出力からも、初心者用の機材に位置すると思われるIXO12ですが、必要な機能は前面に全て用意されており、音質的にも安心して使用する事が出来るオーディオインターフェイスになっていると感じました。
総評
明らかにUR12からの進化を伺える結果となりました。個人的な意見ですが、UR12からIXO12へ買い替えというのは、入出力もそこまでいらないという場合にはオススメかと思います。
カラバリも白と黒が用意され、本体も軽くスタジオなどで録音する際も持ち運びしやすくなっていたり、さらにはループバックボタンも用意されるなど、いろんな場面での使用を考えられているのも良い点だと思います。
PCで何かソフトを介して調整する必要がないので、そこも操作のしやすさに繋がっているかと思います。
UR12を検索してみると、生産完了モデルと記載されているのを発見したりしましたので、今後はURシリーズに変わり、新たなスタンダードとしてこのIXOシリーズが展開されていきそうです。
現在、アマゾン価格でUR12は1万2000円、IXO12は1万3000円となっていますので、今からDTMを始めたいという方はIXO12がオススメです。
音質にただただ驚かされました。
ではまた次回。
ありがとうございました。
ダイレクトモニターとは、PCを経由せずに、このIXO12に接続されたギターやマイクなどの音を確認できる機能です。この機能により、普通だと録音している音は遅れて聞こえてきて録音が非常に難しいのですが、リアルタイムで演奏している音が確認出来るので、いつものように歌ったり、演奏しながら録音する事が出来る大事な機能です。