DTMテクニック〜曲に広がりを与えてくれる、MS処理〜

こんにちは、beesicです。

寒すぎてたくさん着て暖をとっていますが、ポカポカになりすぎると眠くなってしまうので考え物ですね。。。

さて、今回は最終的な音の広がりが変わるテクニックのMS処理のご紹介です。

MS処理とは?

通常のミックスの考え方ですと、左と右で2mixという考え方なのですが、MS処理は真ん中(mid成分)と両側(side成分)という考え方で処理をしていくミキシング方法です。

このMS処理の利点は、ベースなどは真ん中、その他のボーカルやシンセ、ギターなどを左右からより聴こえやすくする事が出来るという点です。

とりあえず音源を用意しましたのでこの2種類をお聴き下さい。

※ヘッドホン、イヤホン推奨です。

MS処理無し

MS処理有り

音量を大きくして聴いていただくとより分かりやすいかもしれませんが、低音はより真ん中に、そして高域がなんとなくくっきりしてるかなぁーと思っていただければ嬉しいです。

今回の処理で使用したのはLogicに最初から付属しているChannel EQを使用して処理しました。

LogicでのMS処理の仕方

LogicでMS処理をしたい場合には、まず「Channel EQ」を「デュアルモノ」という形式で起動する必要があります。

起動が出来たら画面中央より少し上ら辺にある(・・・)みたいなマークをクリックします。

すると下記の様な画像が出てくるので、真ん中にある「Stereo」をクリックし、「Mid/Side」を選択します。

すると画面に「Mid」「Side」という項目が表示されるので、どちらかをクリックします。

これにより、「Mid成分」と「Side成分」それぞれにイコライザーをかける事が出来ます。

処理の考え方

先ほどの音源のイコライザーは下記の様な調整をしています。

Side成分

Mid成分

Side成分は低域をカットして、高域を強調させています。

Mid成分は逆に低域を強調させて、声をくっきりさせる帯域の3-4khz部分から高域を少し強調しています。

これにより低域の定位をより真ん中に、高域を広げる事でより印象的に演出する事が出来ました。

MS処理の基本的な考え方

このように低域はMidに、sideの高域を上げてあげるっていうのが定位がしっかりして、高域の抜けが良くなり良いかと思います。

MS処理を搭載している「Ozone 10」

もし上記の方法がめんどくさい、よく分からないといった場合には有名なiZotopeのOzone 10はMS処理を搭載していますので、そのまま起動して真ん中の「Stereo」を「MidSide」を選択するだけで出来ます。