※本記事はアフィリエイトリンク(Amazonアソシエイトなど)を含みます。価格は2026年10月時点の目安で、時期やショップによって変わります。
こんにちは、beesicです。
今回は、元楽器店員の自分が選ぶ、DTM用のおすすめのモニターヘッドホンを5本ご紹介します。1万円以下の入門機から10万円クラスまで、安い順に並べました。セールの時期に関係なく参考にしていただける内容にしていますので、ヘッドホン選びで迷ったときに見返していただけると嬉しいです。
この記事でわかること
- 予算ごとにおすすめのモニターヘッドホン5本
- モニターヘッドホンの選び方(密閉型か開放型か・疲れにくさ・長く使えるか)
- 元楽器店員として、それぞれの良いところと、正直な弱点
動画でも紹介しています。
おすすめモニターヘッドホン5選の一覧
先に5本をまとめておきます。気になる機種から読んでいただいて大丈夫です。
| 製品 | 価格帯(目安) | タイプ | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| audio-technica ATH-M20x | 1万円以下 | 密閉型 | イヤホンから卒業して、まず1本ほしい方 |
| audio-technica ATH-M50x | 2万円前後 | 密閉型 | 1本で何でもこなしたい方 |
| SONY MDR-CD900ST | 2万円前後 | 密閉型 | 歌をよく録る方、スタジオと同じ基準で聴きたい方 |
| SONY MDR-M1 | 3万円台半ばから | 密閉型 | 長時間の作業が多い方 |
| beyerdynamic DT 1990 PRO MK II | 10万円前後 | 開放型 | ミックスの精度を本気で上げたい方 |
先に結論を言いますと、予算別なら、1万円以下はATH-M20x、3万円台はMDR-M1、ミックスまで突き詰めたい方の上がりの1本はDT 1990 PRO MK IIです。それでも迷ったら、自分はMDR-M1をオススメします。
モニターヘッドホンの選び方
5本に入る前に、元楽器店員の目線で、選び方の基準を3つだけお話しします。
密閉型か、開放型か
密閉型は耳をしっかり覆うタイプで、音漏れが少ないので、歌やギターを録るときにも使えます。開放型は外側が網のようになっていて、音が抜けていくぶん、自然で広がりのある聴こえ方になるんですけども、そのかわり音漏れします。
最初の1本は密閉型、2本目にミックス用の開放型、という順番が一番失敗しにくいかと思います。
長時間つけていられるか
DTMって、集中すると平気で3時間、4時間と経ってしまうんですよね。重さや、頭を挟む力、イヤーパッドの柔らかさで、疲れ方がかなり変わります。音と同じくらい、ここは大事だと思っています。
長く使えるか
ケーブルが外せるか、イヤーパッドなどの部品だけでも買えるか、ですね。モニターヘッドホンは一度耳が慣れると、何年も同じ1本を使い続けることが多いので、壊れたところだけ直せるかどうかが、意外と効いてきます。
1. audio-technica ATH-M20x|1万円以下の最初の1本
▶ 動画では 1:51から この製品を紹介しています。
まずは1万円以下から。audio-technicaのATH-M20xです。プロ向けのATH-Mシリーズの一番下のモデルでして、このチャンネルでも、初心者の方の「最初の1本」として何度もオススメしてきたヘッドホンです。
良いところ:音のクセが少ない
低音がボワッと膨らみすぎないので、打ち込んだ音の確認にも使いやすいです。
良いところ:1万円を切る価格
1万円を切る価格で、イヤホンやリスニング用のヘッドホンから、ちゃんと「音を確かめるための道具」に変えられる、というのは大きいと思います。
弱点:ケーブルが外せない
ただ、ケーブルが本体から外せないタイプなので、断線したら修理か買い替えになります。それと、J-POPのように一度にたくさんの音が鳴っている曲だと、それぞれの音を聴き分けるのに少し慣れが必要です。
価格は8,000円台から9,000円前後です。イヤホンから卒業して、まず音楽制作用のヘッドホンを持ちたい、という方にぴったりです。
2. audio-technica ATH-M50x|1本で何でもこなせる定番
▶ 動画では 2:44から この製品を紹介しています。
続いて2万円前後。同じくaudio-technicaのATH-M50xです。世界中のスタジオや配信者さんが使っている定番中の定番でして、楽器店にいた頃も、とにかくよく売れていました。
良いところ:苦手な帯域がない
低音から高音まで苦手な帯域がなく、特に低音がしっかり見えるので、EDMやヒップホップ系を作る方とは相性がいいと思います。
良いところ:ケーブルが外せる
長さの違うケーブルが付いてくるので、デスクで使うときと持ち歩くときで付け替えられますし、断線してもケーブルだけ買い直せば済みます。さきほどのM20xとの一番の違いがここですね。
弱点:頭を挟む力がちょっと強め
気になる点を言いますと、頭を挟む力がちょっと強めなので、長時間だと耳が疲れやすいかもしれません。
価格は2万円前後です。ちなみに、Bluetoothでもつなげる「ATH-M50xBT2」という兄弟機もありますので、普段使いと兼ねたい方はそちらもチェックしてみてください。1本で何でもこなしたい方は要チェックです。
3. SONY MDR-CD900ST|スタジオの基準「赤帯」
▶ 動画では 3:41から この製品を紹介しています。
同じ2万円前後から、もう1本。SONYのMDR-CD900ST、通称「赤帯」です。
楽器店員時代の話:数え切れないくらい販売してきた
日本のレコーディングスタジオには、ほぼ必ずと言っていいほど置いてあるヘッドホンでして、自分も楽器店員時代に数え切れないくらい販売してきましたし、自分でも長年お世話になってきました。
良いところ:音が近く、中域がはっきり見える
音がかなり近くて、中域がはっきり見えるので、歌の音程のズレや、耳に刺さる高域を見つけるのが得意なヘッドホンです。
良いところ:部品が単品で買える
イヤーパッドはもちろん、細かいパーツまで用意されているので、壊れても直しながら長く使えます。
弱点:標準プラグで、低音は控えめ
ただ、プラグが大きい標準サイズなので、パソコンやスマホに直接挿す場合は変換プラグが必要です。それと、低音の量感は今どきのヘッドホンと比べると控えめでして、キックやサブベースの確認は少し苦手です。
価格は2万円前後です。「スタジオと同じ基準で聴きたい」「歌をよく録る」という方に向いています。
4. SONY MDR-M1|長時間でも疲れにくい今の1本
▶ 動画では 4:36から この製品を紹介しています。
ここからは3万円台です。SONYのMDR-M1。2025年の9月に国内で発売されたモデルで、以前このチャンネルでもご紹介しました。自分も実際にミックスで使っています。
良いところ:とにかく軽く、長時間でも痛くなりにくい
イヤーパッドがしっとりしていて厚みもあるので、長時間つけていても痛くなりにくいです。
実際に使って感じたこと:キックとサブベースがくっきり分かれる
900STより音が広く感じまして、特にキックとサブベースがぶつかっているところが、ボワつかずにクッキリ聴き分けられます。最近のポップスって、トラップやジャージークラブのようなリズムが土台になっている曲も多いので、そういう今の音楽に合ったヘッドホンだと思います。
弱点:900STの1.5倍以上の価格
うーんと思う点を挙げるとすれば、価格ですね。900STと比べると1.5倍以上になりますので、最初の1本としては少し勇気がいるかもしれません。
価格は3万円台半ばからです。個人的には、今から「ちゃんとした1本」を買うなら、これを推したいです。900STとの2本持ちもオススメです。
メーカー公式の紹介動画です(Sony Europe)。
5. beyerdynamic DT 1990 PRO MK II|ミックス用の上がりの1本
▶ 動画では 5:34から この製品を紹介しています。
最後は10万円クラス、今回唯一の開放型で、いわゆる上がりの1本です。beyerdynamicのDT 1990 PRO MK II。Sound On Soundという海外の音楽制作の専門誌の、読者投票で決まるアワードで、2026年のベストヘッドホンに選ばれています。
良いところ:目の前にスピーカーがあるような音の広がり
音が頭の中にぎゅっと詰まらずに、目の前にスピーカーがあるような自然な広がりで聴こえるので、リバーブの奥行きや、音の左右の位置を判断するのにすごく向いています。
良いところ:付属品で聴こえ方を選べて、鳴らしやすい
イヤーパッドが2種類付いてきて、付け替えると音の印象が変わります。ケーブルも、まっすぐなものとカールコードの2本が付いてきます。
それと、この新しいモデルは、インピーダンス(ヘッドホンの「鳴らしにくさ」の目安になる数字)が30Ωと低めに作られていて、パソコンやオーディオインターフェイスにつないでも鳴らしやすいです。
弱点:音漏れはかなりする
ただ、開放型なので音漏れはかなりします。歌を録るときのモニターには向きませんし、ご家族が近くにいる環境だと、ちょっと気を使うかもしれません。重さも今回の5本の中では重めです。
価格は10万円前後です。ミックスの精度を本気で上げたい方、長く使えるメインの1本を探している方にオススメです。
メーカー公式の紹介動画です(beyerdynamic)。
5本をスペックで比べる
動画でお見せした比較表です。お店で試聴するときのメモにしていただけたらと思います。
| 製品 | 価格の目安 | タイプ | ケーブル | 強み | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|---|
| audio-technica ATH-M20x | 8,000〜9,000円前後 | 密閉型 | 外せない | クセが少ない・安い | 最初の1本 |
| audio-technica ATH-M50x | 2万円前後 | 密閉型 | 外せる | 苦手な帯域がない・低音が見える | 1本で何でもこなしたい |
| SONY MDR-CD900ST | 2万円前後 | 密閉型 | 外せない(部品は単品で買える) | 中域がはっきり・歌のチェック | 歌をよく録る・スタジオと同じ基準 |
| SONY MDR-M1 | 3万円台半ば〜 | 密閉型 | 外せる | 軽い・キックとベースが聴き分けやすい | 長時間の作業・迷ったらこれ |
| beyerdynamic DT 1990 PRO MK II | 10万円前後 | 開放型 | 外せる(2本付属) | 音の広がり・イヤーパッド2種 | 上がりの1本 |
まとめ:迷ったらMDR-M1
というわけで、いかがでしたでしょうか。迷ったときの選び方をまとめておきます。
- とにかく安く、まず1本 → ATH-M20x
- 1本で何でもこなしたい、低音の多い曲を作る → ATH-M50x
- 歌をよく録る、スタジオと同じ基準で聴きたい → MDR-CD900ST
- 長時間の作業が多い → MDR-M1
- ミックス用に開放型を選ぶ、上がりの1本 → DT 1990 PRO MK II
それでも迷ったら、自分はMDR-M1をオススメします。最初の1本にも、長く使うメインにもなれるヘッドホンだと思います。
今回は個人的に、やっぱりMDR-M1が一番刺さりました。長時間つけていられる、というところが引っかかりまして。900STの時代からいろんなヘッドホンを見てきましたけども、DTMって、音と同じくらい「疲れないこと」が大事だと思っています。
皆さんは今どんなヘッドホンを使っていますでしょうか。動画のコメント欄で教えていただけると嬉しいです。
動画でも紹介しています
5本の公式映像や実機の様子は、動画のほうが伝わりやすいと思います。8分半ほどの動画ですので、あわせてご覧ください。
YouTubeのbeesicチャンネルでは、これから皆さんのためになるようなDTMに関する動画を投稿していければと思っておりますので、チャンネル登録をぜひよろしくお願いいたします。

